建築、エンジニアリング、建設 (AEC) 業界は、極めて力強く変化の激しい世界です。この業界向けには優れた CAD サービスが数多く提供されているため、利用しているシステムが適切な CAD ファイルをサポートしていない場合、ビジネス チャンスを失う可能性があります。あるお客様は、高度な CAD 相互運用性がもたらす画期的なメリットを理解していたため、モデル レビュー ソフトウェア「Autodesk® Navisworks®」とビルディング インフォメーション モデリング (BIM) ソフトウェア「Autodesk® Revit®」用のプラグインの開発を AMC Bridge に依頼しました。効率的な共同作業の結果、このお客様は、強力で機能性に優れたプラグインを手に入れただけでなく、インポート ソリューション全体に対するプロフェッショナルなサポートを受けられるようになりました。
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お客様のメリット
- 高速で安定性と機能性に優れた Navisworks 用の新プラグイン
- 再設計された、高速で安定性と運用性に優れた Revit 用のプラグイン
- 市場投入までの時間を短縮
- IFC インポートのパフォーマンスを従来よりも向上
- 必要なカスタム属性を備えた glTF 形式へのエクスポート機能を実装
- ソリューション全体のサポートとバグ修正にかかる時間を短縮
- 顧客基盤を拡大、多様化
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プロジェクトのハイライト
- Autodesk Navisworks 用プラグインは、ゼロから開発
- Autodesk Revit 用プラグインは、既存のものを元に再設計を行い、安定性とインポート品質を向上
- IFC 形式と glTF 形式に対応した相互運用性ツールのメンテナンスとサポート
- ステージング環境のメンテナンス
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AMC Bridge が選ばれた理由
- Navisworks や Revit を含むさまざまな CAD システムに関する幅広い知識
- IFC や glTF などのジオメトリ交換ファイルフォーマットに関する実証済みの専門知識
- CAD 相互運用性プロジェクトを成功に導いてきた確かな実績
- お客様のニーズに合わせてカスタマイズできる幅広い AR/VR 関連ソリューション
- 経験豊富でプロフェッショナルな専門家チーム
お客様
当社のお客様である、米国のあるテクノロジー企業は、AEC 業界向けに信頼性の高い VR 設計レビュー ソリューションを開発、サポートしています。同社の主要製品は AEC プロフェッショナルに、設計レビュー、モデル調整、衝突検出について、VR 空間での共同作業を高速かつ正確、簡単に行うための強力なツールを提供します。
課題
このお客様は、既存のユーザー基盤と、拡大し続ける新たなユーザー基盤に対応するため、Autodesk Navisworks 用プラグインの開発について AMC Bridge に打診しました。
またこのお客様は、当時既に所有していた Autodesk Revit ソフトウェア用のプラグインを改良したいとも考えていました。顧客満足度を重視する同社は、これまでと同様の強力な機能を備えつつ、エクスポートの高速化、パフォーマンスの安定化、品質の向上をもたらすプラグインをエンド ユーザーに提供するという課題に直面していたのです。
同社は、この困難な課題を解決し、新製品をより早く市場に投入するため、Autodesk Navisworks や Revit に関する十分な知識と、同じような相互運用性プロジェクトにおける豊富な経験を持つベンダーを探していました。そのようなベンダーと協業できれば、社内のプロフェッショナルに対して新しい CAD 環境におけるトレーニングを実施するための時間とコストを削減できるからです。
相互運用性と Navisworks や Revit などの CAD システムに関する幅広い専門知識を持ち、プロジェクトを予定どおりに進め、成功に導いてきた実績のある AMC Bridge は、前述の課題に取り組み、製品を提供し、エンド ユーザーに価値をもたらすという目的に最適な存在でした。
ソリューション
AMC Bridge はお客様の要件に対応するため、Navisworks プラグインを開発するとともに、3D モデルとその BIM データを VR に直接インポートするための Revit プラグインを再実装しました。AMC Bridge のチームは、ソリューションの安定性とインポート品質を高めました。また、お客様の他のインポート プラグインを改善、拡張するための労力について評価を行いました。
AMC Bridge が開発したプラグインの機能は次のとおりです。
- BIM メタデータ プロパティをプラグインに直接エクスポートすることで、VR 空間での調整会議における要素レベルの BIM メタデータとマテリアルへのデータ アクセスを合理化
- Navisworks または Revit からプラグインにリンクされたジオメトリをエクスポートすることで、モデルに合わせたジオメトリの正確な移動を実施
- カスタマイズ可能な BIM データ セットをエクスポートし、エクスポート対象のジオメトリと移動可能なジオメトリを制御
- Revit から PBR マテリアル プロパティをエクスポートすることで、最適な VR ユーザー エクスペリエンスを実現
- メモリの消費を最適化し、あらゆるサイズのモデルのエクスポートをサポートすることで、変換にかかる時間を短縮
AMC Bridge のチームがプロジェクトにおける開発作業中に使用したテクノロジー スタックは次のとおりです。
- Navisworks プラグイン: .NET、C#、SQLite、WPF、Autodesk Navisworks SDK、glTF
- Revit プラグイン: .NET、C#、SQLite、WPF、Autodesk Revit SDK、glTF
プロセス
AMC Bridge の開発陣は、専任チームとしてプロジェクトに参加しました。チームはプロジェクトの最初の反復期間において、大まかな受け入れ基準に従って実用最小限の製品 (MVP) を開発するように求められました。その後、チームは Autodesk Revit 用の既存プラグインについてレビューと分析を行いました。
AMC Bridge のチームは、Navisworks と Revit の SDK に関する豊富な経験と、データ移動メカニズムに関して必要とされる知識を活かして MVP を納入しました。開発プロセス中、当社のチームはお客様のチームと緊密な共同作業を行い、進捗状況を報告し、分析結果やプロトタイピング、プランニングに関する決定事項を共有しました。
MVP ステージの後、チームは安定性とスピードに重点を置いてプラグインの反復開発を続けました。
結果
エンド ユーザーは Autodesk Navisworks 用の新しいプラグインと Autodesk Revit 用の強化されたプラグインにより、ボタンをクリックするだけで Navisworks と Revit のモデルを VR 空間内に表示し、共同作業を行えるようになりました。
これらのプラグインを使用すると、Navisworks と Revit のジオメトリやリンクされたジオメトリの入力形式をシームレスに変換できるので、レビュー ワークフローを合理化できます。Navisworks のビューポイントを保存し、正確なビューと BIM メタデータを選択する機能により、VR エクスペリエンスのきめ細かいカスタマイズが可能になります。その結果、モデルのレビュー、下請け業者のトレーニング、機械、電気、配管の調整を効率化し、作業時間を短縮できるのです。
お客様は AMC Bridge との共同作業を通じて製品の機能強化を達成しました。この機能強化は、同社のユーザー数や、ツール セット全体のさらなるアップグレードを任せられるパートナー数の増加につながるはずです。
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